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さじかげん【番外編】「当たり前にあるリスク」

メディア 日本歯科新聞 掲載日 2022年05月10日

 

さじかげん【番外編】「当たり前にあるリスク」

 

鰐淵 正機

(和田精密歯研監査役)

 

 仕事や暮らしの中で、デジタル機器やネットへの依存度が高くなった時代、もはやこの恩恵を手放すことはできない。ベテラン歯科技工士からも「デジタル加工機なしの技工は考えにくい」との意見が出る。ただ、便利に慣れた現代で日常の当たり前が脆くも崩れた時には、否が応でも戸惑いとともに自分の無力さを知る羽目になる。そんな事態をコロナ禍が世に巻き起こり始めた当初に体験した。

 その日、激しい雷雨でビル全体の電源がダウン。修理は破損した部品の交換で済むのだが、コロナ禍における未曾有の混乱でどの企業も社員の出社を控えているため、部品調達が進まない。修理業者の手配も難航。復旧までに丸3日を要した。幸いガスは使えたが、まだ暖房が必要な時期に薄暗く寒いラボでできることはワイヤーの屈曲と歯肉形成くらい。組織ラボなら別の製造拠点に赴く手段もあるが、当時は人の移動すら拒まれるという世情もあり、まるで我々だけが落とし穴にはまったような感覚に陥った。

 今、国際社会の安定は激しく揺さぶられ不安に駆られる日が続く。平和とは力のバランスの上に成立しているに過ぎないことを思い知らされる。世界経済は不安定になり、いずれ我々の生活や仕事に影響を及ぼすことになる。そして毎年のように起こる自然災害。災害や緊急事態は防ぎようがないかもしれないが、事業を途切れさせることなく継続するためには企業としての事業継続計画(BCP)の作成に今まで以上に想像力を働かせる必要があるだろう。

そういえば仙台に拠点を置くある作家の手記に「地元ではどの家も石油ストーブは必ず一台は持っている」あった。

日本ではこの先、巨大地震が発生するといわれ、関係機関から被害予測が発表されている。南海トラフ地震の発生確率は90%、首都直下型地震は70%である。

 

 (W/W)

 

 

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