(108)仕事のゴール
| メディア | 日本歯科新聞 | 掲載日 | 2010年06月15日 |
さじかげん (108)仕事のゴール
この春、眼科の若い医師から学んだことがある。
目に違和感を覚えたのでインターネットで調べ、近所の眼科医院に掛かった。
若い医師は「たいしたことはありませんが、治るまで2週間はかかります」と言った。2週間もかかるのかと思った反面、期日を明示してくれたおかげで安心感が持てた。
これは当然ながら歯科でも必要なことと考えるが、一体どれくらいの歯科医院で行われているのだろうか。
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数年前のソウルでのことだ。午前中にオーダーしたワイシャツが夕方には仕立て上がり、ホテルの部屋に届けられると聞いて、その速さに興味を持ち、注文したことがある。
しっかり採寸して生地を選び、3着の注文を済ませ店を出た。夕方、ホテルに戻るとシャツが梱包されて届けられており、仕上がり具合にも満足できた。確か1着の費用は3千~4千円ぐらいだったと記憶している。
「カスタマイズの要求には時間がかかる」は、アジアではもはや通用しなくなってきているのか。やはりサービスを受ける側からすると、期日の明示は大きな意味を持つ。
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10年前に治療したオンレーが外れてしまったので応急処置をしていただいたが、すぐに外れてしまった。ついには抜髄することとなり、専門医による根管治療が始まった。3回くらい通院した頃に「一体いつ治るのか」が知りたくなった。
ただ、人によって症状の程度は様々なので、一概に治療の期日を切れないということはよく承知している。
しかし患者にとって、いつ治るかが分からない状態は不安なもので、それを知りたいと思うのはごく自然な感情、素朴な疑問とも言える。それに、治療してくださる先生には申し訳ないが、治療のためとはいえずっと口を開けているのは辛いものである。
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「仕事は誰のため、何のためにするのか」といった目的を明らかにし、相手に伝えることは「理念の提示」に他ならず、顧客へは安心の保障となり、自らへは仕事に対する戒めや将来への希望にもなる。
変えてはいけない原理原則と、変えていかなければいけないサービスの形―。
自分たちは理念に基づいた行動をしているのか。自分たちのサービスは時流に合っているのか。そして自分達のサービスに顧客は満足しているのか。
こういったものを含めたことが仕事の目的であり、常に進化が求められるなら、期日の明示も、その一つのヒントになるのではないか?(W/W)
代表取締役会長 和田弘毅






