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(98)この時代にこそ歯科コーディネーター

メディア 日本歯科新聞 掲載日 2009年07月14日

さじかげん (98)この時代にこそ歯科コーディネーター

 大事な決済や商談、判断を下す時の大きな要素は相手を信頼することだと思っている。日頃の買い物でもそうだが、特に海外においては相手との応対を楽しみながら信頼をやり取りしている。
 数年前に歯科コーディネーターという存在を知り、歯科医療においても、いよいよその必要性を感じるに至っている。理由は簡単で、自分が患者の立場で考えると、「説明をしてくれて、話を聞いてくれるありがたい存在」だと思えるからだ。企業経営とは、別の言い方をすれば「知らせること」だと常々考えていることにも合致する。広報活動は企業の大小を問わず経営の生命線なのである。インフォームド・コンセントを取り入れて現在に至ってもなお、情報提供とコミュニケーションの重要性が提唱され続けている。
 学会では専門性を高める認定制度が進み、同時に患者さんとの間を受け持つコンサルタントが導入される傾向にあるようだ。
 既に患者さんのことは意識的に「クライアント」と呼び、ビジネス界でいう「仕事の依頼者」という意味合いが強い。言われてみれば「今より綺麗になりたい」「歯の健康を大切にしたい」という来院者は歯を患っている患者さんではない。
 その分、コーディネーター自身には高いコミュニケーション能力が必要となる。しかし、我々歯科技工に携わる者としては治療の持つ意味や価値を十分に伝えてもらいたい。補綴物によって幸せを感じていただけるのであれば、これほど技工士冥利に尽きることはない。
 ある学会で突然の雨に遇った。会場のホテルで発表用のポスターが濡れないように「何か包むものはないか」との強引な願いを解決してくれたのはコンシェルジュだった。
 親切な対応に感心した私は「またこのホテルに泊まろう。知人にも紹介しよう」という気持ちになった。それは、コンシェルジュにホテルが持つサービスマインドを感じ取ることができたからだ。
 歯科医院が持つ理念や治療の説明と、心遣いの接遇を受け持つ歯科コーディネーターは「増患、増収」ならぬ「医院の増ファン・増収」の鍵を握る存在になるだろう。「クライアント」はコーディネーターの存在を否定しないと思う。
 今後はコーディネーターの育成機関と院長をはじめとする医院全体のバックアップ体制の二つがキーポイントとなろう。
 いずれにしても信頼をモットーとする「歯科コーディネーター」は将来の歯科医院経営の新しい方向性の一つであることは間違いない。

代表取締役会長 和田 弘毅

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