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(85)顎位が咬合を決めるのか!?

メディア 日本歯科新聞 掲載日 2008年05月06日

さじかげん (85)顎位が咬合を決めるのか!?

 
 補綴物を製造する我々にとって、義歯やクラウンが患者さんの健康を支えているのだと考えると、こんな幸せなことはない。この逆で、合わない義歯やクラウンは、患者さんにどんなに不愉快な思いをさせているのかと想像すると、身も縮む思いである。
 
 咬み合わせは全くもって不思議なもので、私自身もわずかな早期接触で歯痛を感じる敏感さもあれば、さして気にすることもなく「こんなもんだ」と受け入れることもある。咬み合わせと健康との関係がクローズアップされて約20年以上が過ぎるが、いろいろな咬合治療があるのも、このあたりに理由があるのかもしれない。
 
 以前、「咀嚼運動は獲得性がある」と教えていただいたことがある。専門ではない私の考えではあるが、咬合治療で咀嚼運動が劇的に改善をされても、明日からはそれが当たり前だと感じてしまうということは、その証左なのだろうか。
 
 そうなると、ますます咬合治療の評価が複雑になる。そう考えるのは私だけだろうか。しかし、咬み合わせが健康に関係することは誰もが直感で感じることなので、何とかその糸口を知りたいものだ。
 
 さて、咬み合わせは「歯と歯の咬み合わせ」のことと考えがちだが、「顎位」が咬合におよぼす影響は大きいのではないかと気付かせてくれる経験をした。
 
 それは京都大学再生医科学研究所で顎関節のMRI画像によるリアルな運動画像を見たからだ。今まではイメージとしてそれなりに捉えていたが、実際の画像として見た衝撃は大きかった。それは理解度が全く違うのだ。
 
 そして、左右の顎関節にぶら下がっている形で下顎があり、上下の歯牙で咬み合わせを営んでいる咬合を治療する場合、トータルな考え方が必要だと実感できた。
 
「あるべき顎位はどこか」
 
 この研究はさまざまな分野での解明が進んでいるようで、とても楽しみだ。
 
「神あわせ」?
 
 咬み合わせ治療が神頼みではなくなる日はそこまで来ている。(W/W)
代表取締役会長 和田弘毅
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