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(79)免許と更新

メディア 日本歯科新聞 掲載日 2007年10月23日

さじかげん (79)免許と更新

 ニュージーランドから瀬戸内海の志度湾に、黄色い双胴のヨットがやって来た。その美しさは私を魅了した。
 
 早朝の海との配色が絵になるので、太陽が反射する真ん中に浮かぶ姿を写真に撮り、ヨットの持ち主のページ氏にお持ちした。するとページ氏は大変喜び、「この船はあなたのものだよ」とユーモアで感謝の気持ちを返してくれた。
 
 船に近付くためにはゴムボートが必要なので、5人乗りのゴムボートを購入した。これが縁で、私は二級小型船舶操縦士の免許を取ることになった。
 
免許を取るには、学科を2日、実技を2日の計4日間受講しなければならない。
 
だいぶ頭の堅くなった自分を忘れ、朝8時から夕方4時までの特訓に挑戦し、2日後に試験があった。
 
 試験は50問中30問、6割以上の正解を取らなければならない。練習テストの時は、大きく分けて心得、交通ルール、操縦、気象の各分野から問題が出た。この時は3問、間違えた。3問しか間違えなかったので、本番では確実に学科試験に合格できるだろうと意気込んだ。
 
 そして本試験となったが、交通ルールが難しい、エンジン操作が難しい、マイルやノット、更に気象が分かっていない。車なら暖気運転があるが、ボートには冷気運転があり、そのことも初めて知った、という調子である。練習テストとは違い、本番試験ではこんがらがってまったく進まない。30分も経つと、若者はどんどん答案用紙を提出して教室を出ていく。ついにビリから2番目になり、あわやタイムアウトかとあせる始末。こんな調子だったが、幸い合格させていただいた。
 
 この免許は5年で更新である。二級小型船舶操縦士は、小型船舶(総トン数20トン未満)で海岸から5海里(約9キロメートル)の海域を操縦できる。しかし、年齢が18歳未満の方は、操縦できるボートの大きさが5トン未満に限定される。大きなハードルはないようだが、いずれにしても更新のある免許である。
 
 さて、我が歯科界でも免許を持つ者が圧倒的に多い。免許の更新がないのはラクなようであるが、時代の流れに対応し得ない。「ドッグイヤー」といわれる変化の早い時代に遅れをとらないためにも、免許更新の試験制度を作って今必要な歯科界の刷新を図ることが必要ではないだろうか。
 
免許の誇りにおいても、生涯免許は国民のためにはならないような気がした。

代表取締役会長 和田弘毅

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