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(73)絵画の七つの要素

メディア 日本歯科新聞 掲載日 2007年04月10日

さじかげん (73)絵画の七つの要素

 
 私共の美術館(※1)に来客を迎え、いろいろお話を聞かせて貰うことが休日の仕事となった昨今であります。 刀剣の出来事、額縁の出来事、書道の出来事、そして絵画の出来事と、その道を極めた方のお話を二時間くらいお聞きすると、10~20年分くらい勉強したと思うほど物知りになり、大変参考になります。
 
 工芸学校(※2)の先輩で85歳になられる画家・大川武(ぶ)一郎(いちろう)先生は、新日本美術協会会員で内閣総理大臣賞や文部大臣賞を受賞した優秀な画家です。今日までの社会に対するお礼の気持ちで書いたといわれる、その著書『私の絵画論・絵のかきかたのヒント』は指導書として明快で、とても素晴らしいものであります。内容は絵画の七つの要素について書かれていまして、感銘深いものですので皆様に紹介させていただきます。
 
 第一に、絵はソノリティがないといけません。ソノリティとは、“こだま、響き合い”を表わします。即ち愛がなければいけません。 第二は、絵の中心である主役のハイライトをどこに持ってくるかです。第三に、アラベスク、即ち線の方向と変化の統一が必要です。言い換えると動き、リズムが必要です。第四に、絵画の嘘(きょ)が創造を作ることです。このことは特に強烈で、虚構を「虚にして虚にあらず、実にして実にあらず」と表現しています。そして第五に、黄金比、即ち黄金分割が生かすポイントを示しています。 第六には、“バルール”すなわち色調の明暗の度合い、メリハリの重要性です。そして最後の第七として、主題、テーマ、タイトルをラウルデュフィーの言葉を引用して「絵はおまけ、人は主題を買うのです」と説明し、締めくくっています。
 
 今まで絵をみる手順を整理せず、第六感で価値評価をしていた自分にとって、絵の世界の魅力が更に開かれました。この解説のおかげで、少しかもしれませんが、ピカソやマチスの良さを感じられるようになったのであります。
 
※1 歯ART美術館
    〒761‐0130 香川県高松市庵治町生の国3180-2  TEL 087‐871‐0666
※2 香川県立高松工芸高等学校

代表取締役会長 和田弘毅

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