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(71)認定医制度

メディア 日本歯科新聞 掲載日 2007年02月20日

さじかげん (71)認定医制度

 
 私が歯科技工の仕事を始めた頃に比べると、使っている材料や機器がすっかり変わってしまっていて、今更のように技術の転換に驚きを覚える。
 
 当社では器材面の進歩を前向きに捉え、歯科医の先生方に、より満足度の高い歯科技工物を提供できるように最新の技工技術を習得し、優れた技量を獲得した歯科技工士には給与面だけでなく、「マイスター」に類する「スーパーテクニシャン」という資格を認定している。幸い、この制度は社員にも好評で、認定された者はプライドを持って仕事をし、未認定の者は認定取得に向かって更なる努力をしている。
 
 歯科医療の現場でも使用する機器や材料の進歩は著しく、それに対応した新しい治療コンセプトや臨床技法を習得して能力アップを図り、より満足度の高い歯科医療サービスを患者さんに提供することが不可欠になっている。その結果、当然のこととして、よく勉強する人とそうでない人との格差が拡大しつつあると言える。
 
 このような動きに対応して、最近は歯科系の学会が「認定医制度」を設けて「○○○学会認定医」の称号を授与しているが、知識と技能の向上に努めて高いレベルに到達された先生方が、専門分野ごとに学会認定医の資格を取得することは素晴らしいと受け止めている。
 
 しかし、よく聞いてみると、各学会の認定医制度では、常日頃からその学会で研究発表している学会の会員のみが対象で、非学会員は勉強して知識や技量に習熟しても認定医になれないという。
 
 歯科医学の研究では専門分化が進んでいるため、多数の学会があり、それぞれの専門分野で詳細な学術研究が展開されている。
 
 一方、開業している多くの歯科医は患者さんの主訴に応じて幅広い分野での治療をしている。このため、せめて治療頻度が高い分野についてだけは認定医になりたいと考えても、最新の知識や臨床技能の習得だけでなく、それぞれの分野での学術研究活動も行うことが必要となり、大きな負担が予想される。
 
 各学会は学会員であるか否かを問わずに、それぞれの分野についてよく勉強し、優れた臨床技能を習得した歯科医を広く対象としてその専門性を審査し、十分なものがあれば認定医として認めてはどうであろうか。これによって専門性を高めるために努力する歯科医が増えて日本の歯科医療の水準が更に向上し、患者の歯科医療に対する信頼感が高まり、ひいては歯科界の発展に?がることになると思う。そして認定医は学会のものではなく社会、国民のためではなかろうか。

代表取締役会長 和田弘毅

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