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(68)玉子焼きと入れ歯

メディア 日本歯科新聞 掲載日 2006年11月14日

さじかげん (68)玉子焼きと入れ歯

 
 テレビで、玉子焼きひとすじ40年の名人が紹介されたので、私も玉子焼きに挑戦してみた。玉子の黄味と白味とを混ぜてしまわずに、黄味を箸でつまんで割る程度にし、ダシは、市販のヤマキの「玉子だし」を入れて味付けをし、強い火でフライパンを焼き、玉子6個の半分をフライパンに入れ、急激にふくらむ泡を箸でつぶしながら、落ち着いたところで反転し折り曲げ、残りの生玉子を追加して、焼け始めると泡をつぶし、巻玉子焼きで完成するという方法である。
 
 近所に住む料理のベテランであるはずの奥様方と老妻に、「この玉子焼きは素晴らしくおいしかった」と紹介してみると、口を揃えて「え~知らなかった!!」と言う。「料理上手の奥様方に失礼なことを言いました」とお詫びしたのであるが。
 
 事は「入れ歯」、即ち義歯の進歩である。我が歯科界にも、義歯ひとすじの名人が存在するはずである。また、いかに戦後、保険の義歯の値段が上がらない、変わらない存在であっても、玉子並みにテレビが取り上げ、「素晴らしい義歯ができるんだなー」と国民に感嘆されるようなソフトがないはずがない。かつて、NHKスペシャルが、「噛めない 話せない 笑えない 入れ歯のハナシ」(1992年1月29日放送)といった特別番組を放送したことは、まだ歯科人にとって記憶に新しい。
 
 マスコミの力を借りて、入れ歯ひとすじ40年の作り方が披露されたら、国民は玉子焼きと入れ歯と、どちらが汎用性があるか認識を新たにし、歯科医療に対応してくれるのではなかろうかと、値段の上がらない義歯に、玉子焼きに負けないエールを送りたいのである。
 
 歯科界にも、前述のNHKスペシャルに出演されたM先生や、一日何十床と義歯をセットされる福島のS先生など、何万床かにチャレンジした歯科医が思い起こされるが、他にも講演会の講師としては表に出ていない名人が、指折り数えるだけでも十指に余るほど存在する。
 
 しかし、大切なことは国民が理解でき、テレビ等でも実演可能な良いソフトの提供であるような気がする!! いかがなものでしょう。

代表取締役会長 和田弘毅

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