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(59)光を与える

メディア 日本歯科新聞 掲載日 2006年02月14日

さじかげん (59)光を与える

 
 「目を輝かせて」という言葉がある。
本当に「目の輝き」とは素晴らしいもので、インドやミャンマーに、児童の目の輝きを求めて旅した僧侶や写真家もいることを思い出す。
 
 私も70歳を過ぎて視力が落ちてきた。それで気付いたのだが、この光が大切で、太陽の下と、電球の下と、そして夕闇迫る頃の光とでは、ルクス計で計るとおそらく10倍は異なるはずである。世の中は暗ければ暗いほど、物理的に物が見えていないことが今さらのごとく自覚される。従って年とともにだんだんと、光を求めるようになる。強烈な太陽の日差しが、それも朝日が斜めにさしてくると、光の中に、空中に浮かぶ塵(ちり)までが手にとるように見えてくるのである。
 
 そんな時、光はありがたいとつくづく感動し、希望が湧いてくるものである。
 
 先日、視力を回復したおじいちゃんが、孫の顔を初めて見て、その手術の成果に驚嘆するテレビアニメを見た。この時、はたと気付いたことであるが、「目の輝き」は涙とともにあるのである。「涙で目がうるむ」こともさることながら、目の輝きは涙あってこそ輝き、輝かせることができるのである。
 
 そこで同時に言えることは、歯は目の輝きがあってこそ歯が生きるということである。歯そのものでは唾液がないと輝かないし、唇の輝きも歯を彩る。そして目が付け加わり、涙に潤む目は歯の輝きの延長であると言える。
 
 目の輝きが変化するように、歯も輝きが変化する。それは朝の輝きであり、昼の輝きである。また、夜の輝きはいろいろな光源で光を増す。従って、光を与えることによる、目や歯の輝きの変化だけでも研究に値する。
今年の新しいチャレンジは、歯の研究から目の研究へも視点を変えることである。「歯の輝きと目の輝きはセットである」という新年の所感です。

代表取締役会長 和田弘毅

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