HOME > プレスリリース > (49)「ことばクリニック」
プレスリリース2009年 一覧に戻る

(49)「ことばクリニック」

メディア 日本歯科新聞 掲載日 2005年04月12日

さじかげん (49)「ことばクリニック」

 
 新潟の明倫短期大学附属歯科診療所に、「ことばクリニック」が誕生しました。所長の伊東節子先生は文系の大学を卒業された方ですが、東京医科歯科大学の歯学博士でもあります。永年、スピーチエイドやエピテーゼ等を用い、障害のある患者様に治療の指針を与え、言葉発生の原理から言語環境、機能訓練等々の研究を続け、独自のセオリーを確立しておられます。
 
 この分野の研究では昭和22年頃から大阪大学名誉教授の宮崎正先生が取り組んでいます。言葉と歯科医療を結びつけて研究されている方も多いとは思いますが、義歯の治療前と治療後、インプラントの治療前と治療後の言葉の変化なども含めた歯科医療と併せて言語障害のクリニックを作ったのは初めてではないでしょうか。
 
 伊東先生のお話によると、2004年の10月に開院後、1ヵ月もしないうちに百人もの予約患者が現れたということです。言葉を話せない、言葉が遅い、視線が合わない、会話にならない、赤ちゃん言葉が抜けない、言葉がはっきりしない、年長者でも聞こえが悪く、聞こえているはずなのに通じない、呼んでも振り向かない、義歯の発音が悪い…等々、普通歯科治療の領域かどうか不明の分野の医療であります。
 
 この治療は、「言語聴覚士」の資格を有する人が、60分もしくは40分の個別支援を行えば健康保険の適応となり、国から機能回復のための治療費の補助金を受けられることが法律で決まっているそうです。このことで運動しなければならないのはむしろ、各地域の歯科医師会などであり、保険審査関係者にも納得していただく必要があるように思われます。
 
 「歯科医療」と「ことば」、新しい分野ではありますが、また、当然の一方向でもあります。

代表取締役会長 和田弘毅

pagetop