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(38)心をこめた贈り物は、心に留めてもらえる

メディア 日本歯科新聞 掲載日 2004年04月21日

さじかげん (38)心をこめた贈り物は、心に留めてもらえる

 
 喜劇俳優チャールズ・チャップリンは、有名な「モダンタイムズ」など多数の映画を次々にヒットさせ大成功を収めた。「人生で必要なものは、勇気と想像力と、ほんの少しのお金」―最近読んだ物の中で目に留まった、映画「ライムライト」でのチャップリンのセリフである。人生を成功させるには、この三つがあればよいという。「勇気」と「想像力」はもちろんのこと、「わずかなお金」というところが大変気に入り、お祝いの席で挨拶を求められたときなどに引用させていただいている。
 
 「何か良いお金儲けの仕事はないかなぁ」と、皆が常日頃からよく口にするが、「お金がないと仕事は成功しない」と思っている人が、世の中にはあまりにも多いように思う。しかし、新しく仕事を始める場合には、お金の前に、何をやるか決める勇気の方が重要である。自分を犠牲にしてまでもその決断を下さなければ、いつになっても新しくスタートすることなどできない。この勇気については、ほとんどの場合、時間にして一分も踏み込めば糸口が得られるものだが、他の人がやらないことを自分一人で決断して前進しなければならないために躊躇するのである。
 
 例えば、昔から私がしていることであるが、講演会に出席した際、講演が終わるとすぐに講師のもとへ飛んで行き、「ありがとうございました」「あのお話が良かった」などと、たった一言きちんとお礼を言うことさえできれば、事が始まり、一歩前進させられるのである。恥ずかしいとか自信がないなどと自分を卑下する必要は全くなく、ただ相手を賞賛する勇気だけなので、最も簡単なことであり、最高の贈り物にもなっていると思う。
 
 次に想像力についてであるが、相手の心理を読み、想像することが大切であると思っている。喜ぶか、怒るか、悲しむかを読めばよいのであるが、失敗を重ね、経験を積まなければ、相手の心理状態を読むのは難しい。
 
 「たぶんこう思う」、「たぶんこうするであろう」と即時に想像することは、場数を踏まなければ難しい。そんな時に、わずかなお金の必要性が発生するのであろうと推測する。わずかなお金で心をこめた贈り物、すなわち相手が好む物を贈ればよく、高価な物は必要ない。人の言葉や熱意が人を動かすこともあるが、贈り物もそれに匹敵する。一頁のコピーでも、植木でも、たった一輪の花であっても、その人の趣味や目指す方向に役立てばよいのである。相手が何を必要としているか、日頃交わす言葉の端々に必ず出てくる情報を心に留めおき、物を贈る際に役立てればよい。冠婚葬祭で最近よく利用されているカタログギフトは合理的そうであるが、その割に喜ばれていないのは、相手を想像することがないからである。金額ではなく「わずかなお金」さえあれば、心に留めてもらえる有効な贈り物をすることができるという、人を喜ばせる想像力もあるのである。
 
 勇気で目標を決め、想像力を働かせて相手に喜んでもらい、わずかなお金を惜しまないチャップリンは社交名人、すなわち交際上手の人間であったのだろう…。

代表取締役会長 和田弘毅

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