HOME > プレスリリース > (15)再手術、補綴再製作を患者は好まない
プレスリリース2009年 一覧に戻る

(15)再手術、補綴再製作を患者は好まない

メディア 日本歯科新聞 掲載日 2002年03月19日

さじかげん (15)再手術、補綴再製作を患者は好まない

 
 初めてクラウンの支台歯形成、印象の治療を受ける。長年のお付き合いを頂いている院長だから、私も遠慮なく「院長、四十分間口を開けているのは大変苦しいですヨ」と言うと、その温厚なドクターは「そうだろうね、この間も患者さんにお腹の手術を受けたときよりも歯の治療の方が苦しかったと言われたんだよ」と答えられた。そして「その代わり、テンポラリーもきちっと入れて、あとが楽なようにしてあるからね」と付け加えられた。
 
 アメリカのラボでは、テンポラリー(プロビジョナルクラウン)を高く評価してもらえるために専門工場ができ、全米からテンポラリークラウンの注文があり、しかもその技工料は日本の保険クラウンと同価格程と聞いている。
 
 このテンポラリークラウンは再製作を防ぎ、装着時の咬合調整を容易にすることが、教育体系に組み込まれているのかと疑いたくなるほど、臼歯部等であるとその仕事があまりされていないという報告を耳にする。これは装着時の調整時間が長くなるばかりでなく、補綴物の再製作にも関連してくるのではないだろうか。
 
 二十年程前までは、再製率十五%位が常識で、その頃技工所の再製料は、五十%位と決まっていたように思う。しかし、だんだん競争が激しくなるにつれ再製無料のサービスが始まり、技工所の経営を圧迫するようになった。
 
これが、大手技工所における最大の課題であった。
 
 ところが、今や再製率ゼロの歯科医院が全国的に増え、技工所にとって神様仏様のように感謝尊敬され始めたのである。(但し、歯科技工所に起因するものは対象ではない)歯科技工所に喜ばれることも重要だが、何と言っても患者様に喜ばれることは、歯科医院の繁栄につながる最大の要素である。
 
 つまり、いつの時も医療の迅速性は、大変重要であることを意味している。ほんの十年前までは、院長によっては「すぐやり治す」が、ご自慢の時代もあったことが今さらのように思い出される。

代表取締役会長 和田弘毅

pagetop