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(9)歯科にボーナスはない

メディア 日本歯科新聞 掲載日 2001年07月17日

さじかげん (9)歯科にボーナスはない

 
 最近、東京JR沿線の一流ホテル前で「年中無休、診療時間午前八時~午後八時まで」と掲示した歯科医院の窓ガラスを見た。
不況は都会から田舎へ、田舎から都会へと循環するという話を聞いた事があるので、東京でも一寸地方衛生都市に位置する、中央線の沿線都市駅前にある歯科医院も同時に表敬訪問した。昔から尊敬する関係にあるので、「今年は歯科も夏のボーナスが減りますねぇ」と率直に話しかけると「歯科にボーナスはない」と院長のお言葉である。立派に、自由診療の仕事も豊富にある中堅指導的立場にあるお方にも拘わらず八名の陣容は人件費の負担が最も大きな経費である。
 
 「グローバルスタンダードの流れにのって、平等ではなく公平に賃金が支払われる時代」となった。いわゆる成果主義賃金制度である。やった人もやらない人も平等に賃金が支払われる時代から、やった人はやっただけ多く、やらない人はやらない分だけ少なく公平に支払われる話である。
 
 この問題を今更の如く唱えるのは海外諸国との比較で考えざるを得なくなったのが時代の流れで、物を作る仕事はどんどん海外に流出し、今や旅行観光とか観劇とか切符を手にする場合にのみお金が支払われる日本の国になると予想されている。しかし歯科医療の第一線は物作りである。
 
 手で物を作らない限り進まない、作業の手が止まると収入がなくなる仕事である。
 
 海外に流れる率も非常に少ないし緊急性も必要とされるのであるが残念ながら、正月とか五月の連休とか、お盆休みには収入は全くないと言っても過言でない。
 
 昔からの職人さんの仕事即ち大工さん左官屋さん床屋さんに類する日当ウン万円の仕事である。世の中がサラリーマン化し職場は会社、公務員に準ずる環境が発達し、サラリーマン化した歯科医療人も勤務者はボーナスを与えられたが、又、元の木阿弥に戻って成果賃金制に戻りつつある事は、働かない時間にボーナスはない医療費抑制不況を迎えている。

代表取締役会長 和田弘毅

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