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バーコードシステムによる「品質管理」「人事管理」

メディア アポロニア21 掲載日 2001年06月01日

バーコードシステムによる 「品質管理」 「人事管理」
和田精密歯研㈱の新システム

 一品オーダーメイドの歯科技工物を2~5日間という短期聞に製造し、流通させてゆくのが専門ラボの業務。そこに、顧客二ーズを反映させつつ、高品質と効率性をともに実現するシステムを構築することは、これまで非常に困難なことだとされてきた。「職人技」が必要とされる歯科技工では、評価・測定の基準となる作業標準を立てることが困難であり、技工士ごとの勤務状態、それぞれの工程の生産性を把握しにくかったためだ。
 全国に21のラボを持つ大手技工所の和田精密歯研㈱(本杜.大阪/和田弘毅社長)では、生産現場と管理部門をバーコード情報で接続し、本社の生産管理部門が現場の情報を一元的に把握することのできるマネジメントシステムを構築した。
 

◆「分業化を支援するシステム」◆
 現在、和田精密歯研をはじめとする大手ラボの多くは、生産工程の多くを分業化している。これは、作業効率を高めるとともに、生産品に質のバラツキを生じないための方策だが、その前提としては、管理システムが働いていることが必要となる。
 技工作業の把握をするという管理システムでは、「いつ」「誰が」「どこで」「何を」「どの程度の時間で」技工物を製作したのかを把握するとともに、工程ごとの時間、生産数量の把握、製造品目ごとの製造原価の把握なども行うことになる。
 また、バーコードを導入することにより、これらの情報管理が非常に容易、かつ確実になる。和田精密歯研ではとくに「やりがいを生み出す人事管理」の実現のため、生産実績の確実な記録に基づく個人別業績評価の算定資料として、バーコード管理に期待している。
 作業をする歯科技工士は、それぞれにバーコード登録されており、作業開始前にこれから行う作業の種別を入力。同時に、作業時間のカウントが始まる。
 つまり、ある作業る作業について、どの技工士がどの程度の時間効率でどれだけの数量をこなしたかが簡単に測定できることになる。

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◆「熟練技術の普及にも役立つ」◆
 システム開発上困難だったのは、これまで経験的に行われてきた作業手順を、細かな作業マスターに起こす過程だ。現在実施されている工程は、各作業所で実際に行われている作業の標準的モデルに従っているが、実施の過程を通じて、この作業マスターも適宜改善されることになる。
 技術の熟練が求められる歯科技工の分野においては、作業効率と、作業の結果、つまり製品の品質は複雑に結びついていることが多い。熟練者ほど手技に無駄がなく、結果的に作業時間も短くすることができる。そこで、管理部門がデータ集計した結果から、作業時間が短い、すなわち「熟練者と認めうる」作業者を客観的に選別することができるメリットが生まれる。これを本人のための給与考課に反映させることはもちろん、それら熟練者の作業をビデオに撮るなどして、社員教育に生かすこともできると期待されている。無駄とミスをなくすために毎日多くの模型が持ち込まれ、それぞれに「全く違う形態」を持った技工物が流通していく大手技工所。そこでは、一つひとつの技工物について、
●それはどこからの発注か
●いつまでに納品予定か
●部位はどこか
●お客様のニーズは何か

といった情報を、生産現場でも、営業部門でも容易に確認しうる体制が構築されていなければならない。

 和田精密歯研では、バーコード管理の対象を生産現場だけでなく、営業、受注部門にも接続することを将来的な課題としているが、その結果として、受注した技工物が、現在どこで、どのような生産工程のなかにあり、どこに納品すべきなのかを逐一確認できるようになることが期待できる。
 また、作業工程が本社の管理部門で一元的に管理できるようになれば、工場ごとの能力に応じた生産計画の実施、無駄のない材料発注が可能となり、生産コストを大幅に削減できることが大きなメリットとして注目されている。技工の受注は日によって大きな変動を見せるため、バーコード管理によって効率化できるところは幅広いと考えられる。

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