HOME > 塩田博文先生による保険義歯臨床のワンポイント講座
塩田博文先生による保険義歯臨床のワンポイント講座
 
落ちると言われたら

 もちろん吸着がないと読むべきです。しかしながら、その吸着がないことが適合不良ではなく、咬合関係に問題があってそうなることも結構あります。また、排列位置がニュートラルゾーン内ではなく外側であるためということもあります。

 この落ちるということで、一番考えなければならないのは上下咬合関係の不適です。もちろんこの不適をキャンセルするのは、リマウントで軟パラをすることで「咬合関係が良くなり落ちなくなりました!」という話をよく耳にします。

したがって、落ちる対応はリマウントを忘れずに、もちろん適切な咬合を再現し、床外形を変えリライニング、という丁寧なトライもしてみましょう。

 私はポストダムを形成していますが、その部位に当たりが出たという経験がほとんどありません。2㎜以上削ることがないからかも知れませんが、トラブルは少ないです。
 このポストダムは、重合変形の補正という効果もあるのか、吸着できなくなることをフォローするという意味で役立ちます。


【ケース1】
 リライニング、リマウント等を何度おこなってもあまり改善せず、上顎義歯の脱落が続いていました。
新しく製作するにあたっては、ニュートラルゾーンを考慮して歯列弓を内側へ変更することで落ちなくなりました。
左は旧義歯で前歯が突出している。

左の旧義歯の排列はかなりバランスが良くないことがわかる。

左の旧義歯に比べ新義歯は、その咬合高径がかなり高くなっている。

側面観を見ても咬合高径がかなり高くなっていることがわかる。


【ケース2】
 FDにおいてのポストダムの作製法について説明します。
この様に面的に付与することによって、上顎義歯の吸着を求めることができます。幸い当たりを経験することはほとんどありません。
アーライン側にポストダムを付与する術前。


床後縁を記入。


設計ラインの外側にガイドを打つ。


ポストダムエリアを面的に記入。


カーバイトバーを用いてエンジンにて削る。



エバンスにて整形する。


仕上がり。


pagetop