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塩田博文先生による保険義歯臨床のワンポイント講座
 
アーチ(歯列弓)について

 ニュートラルゾーンという言葉があります。いわゆる中立帯です。このことを配慮して排列することは重要です。
ところが、「審美的に!」とか「元あったところに!」という説得力のある理論を耳にすると、ある種その方がより臨床的と思う方が多いかもしれません。

 しかし、安定した義歯を作るには、その排列位置に注意を払うと、ニュートラルゾーンを無視することができないことに気付かされます。
時に上顎前歯部を審美的に少し前方に排列すると、それに引きずられて下顎前歯部が前方位になり、下顎の吸着安定を求めることができずに苦労することがあります。
 その時は上顎にソバ棚を設定して、その棚部に下顎前歯を咬合させるとニュートラルゾーンの位置に下顎義歯を排列することが可能になることもあります。過蓋咬合気味でやや審美的に不安がありますが、日本人的個性と私は感じます。

症例
 
下顎前歯が上顎歯列にひきずられ、かなり前方位に排列されている

 
上顎3-3Bridgeと下顎総義歯の関係

 
術前の石膏模型

 
下顎前歯をはずし、左右の4は近心1/2を削り取る


 
下顎前歯を後方に移動

上顎3-3はTEK、下顎は再排列した上下関係
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