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塩田博文先生による保険義歯臨床のワンポイント講座
 
プロローグ①
「保険では義歯は採算がとれない」と話される先生は多い。確かに保険でも充分収益性は良いと語られることは皆無かも知れません。
ある先生が上手になったら保険義歯!そうでない未熟?な時期は自由診療!と話をされたところ、それを聞いた方々は「逆じゃないの?」と反発されたそうです。でもこの話、ある種、的を射ています。上手でないと時間がかかります。時間がかかれば採算はとれなくなります。赤字です。経営がうまくいかなくなるのです。

 義歯は不採算であるというのは定説で、誰も否定し得ないことです。やらないに越したことはない分野です。でも避けられるものではもちろんありません。
採算というのを時間という条件を入れて考えると、時間短縮が出来れば経営を圧迫することはなくなります。

1,000円安い技工をしてもらうことを考える前に、ドクターのトータルチェアタイムを可及的に短くすること。できれば30分以内、それも上下同時であればかなり収益性も期待できるものになります。

印象5~10分、BT15~20分、Set5分、予後0分、というシステムができたら30分で診療ということに。それではどうすればその様に短時間で出来るのかを順を追って書かせていただく予定です。

 さて私は義歯も咬合と思っています。もちろんどなたも否定されないことです。ただここでいう咬合は、チェックバイトやゴシックアーチ等々の検査をするといった高度な補綴学でいう咬合ではありません。
 同じ咬合採得といってもCrown Bridgeでいう咬合と大きく違うのは、その咬合の再現が難しく特定しにくいところが義歯にはあります。
 どういうことかというと、粘膜上で咬合採得するというのはそこに被圧縮度もあり、咬合床が動いてしまうことで、正確に採得することが困難だからです。

 しかしながらこの認識が案外少なく、変な努力をして無駄な汗を流していることに気付いていない臨床家が多いと思います。もちろん、だからといって咬合採得がアバウトでよいというこではありません。
 ここで軟パラ法(軟化パラフィンワックス臼歯部咬合法)つまり簡便で確実で実際的リマウント法を紹介して、咬合採得をより理想的で確実なものにする手法を説明させていただきます。
 今回は、プロローグ的内容でしたが、次回、もう一度プロローグ②を書き、その後、各論として「咬合採得」「印象採得」その他臨床での「注意するべきポイント」をUPさせていただく予定です。

 まずは診査診断、そして印象という順序ではなく、義歯の成否を分ける咬合採得から入ります。
 さてどんな咬合採得になるのでしょう。お楽しみにお待ち下さい。
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