インプラントの知識と手法・ツール 
良好な予後・安心できるインプラント治療〜そのEvidence とTechnique 〜

　インプラント治療はその臨床的有効性が広く認知され、歯科治療に欠かせない選択肢となりました。しかし埋入後に経年的骨吸収が少ないケースとそうでないケースがあり、その違いについてはあまり考察されず、「インプラント周囲炎」や「いわゆるSaucerization」等と解釈されることが多いように思われます。
　またインプラントの種類や嵌合形態によって骨吸収には差があり、「PlatformSwitchingタイプのインプラントが良い」と言われていますが、その根拠は何でしょうか？今回はこれらについて文献を紹介しながら、Evidenceに基づいたお話ができればと思います。また、ソケットリフトの基本的な考え方や良好な予後を獲得するために必要な各種ツールや外科キット、新世代のインプラントシステムについて症例を通して解説したいと思います。

▶トピックス
・インプラントの種類や嵌合形態について
・インプラント周囲の炎症性細胞浸潤ICT（inflammatorycell infiltrate）
～PICTとabutment ICTについて～
・生物学的幅径（STA）と埋入深度について～インプラント予後との関連性～骨縁下埋入時のSubCrestalカバースクリューについて～なぜ必要か？～
・上顎歯槽骨の高さが確保できない時のソケットリフトと外科ツール